医療保険の医療費

医療保険の医療費は「現物給付出来高払い制」になっています。たとえば歯を削る場合、歯のどの部分を削ればいくら、ほかにまたどの部分を削ればいくらというふうに細かく定められています。むし歯の治療だったらいくらというふうに、全体をこみにしてみない。きわめて細分化された料金をどのようにうまく組みあわせるかで、歯医者が稼ぐ保険医療の水揚げが増えたり減ったりします。保険の点数の細かいことは知りません。「口全体のレントゲンをとる、ブラッシングの指導をする、歯周病で骨が減った量を調べるために歯周ポケットの測定をする。すべての患者にこれをしたら、行政は『傾向診療だ』というんです。よその歯医者はどうしているのか。歯石だって一割ぐらいの患者しかとりません。しかし、患者は全部、歯周病にかかっています。歯周病であることをわからせるために写真をとった。『これでわかるじゃないですか』と、写真を見せようとすると、行政は『そんなもの保険と関係ない』といって見ようとしない」行政は、すべての患者にする必要はない、もっと減らせという。熊谷さんは譲らなかった。「すると、レセプトが三分の二ぐらい、突っ返されてきた」レセプトとは診療報酬請求明細書のことで、医療機関が診療内容を細かく書いて保険機関に提出する請求書みたいなものです。