成人の矯正歯科治療

成人になってから歯を矯正治療する意義は何歳までか。また、何歳まで出来るか。それは、二十~三十歳代が中心ですが、六十歳代の実例もあり、生活の質の向上に貢献します。増えている成人の歯科治療。アメリカでは、1970年代を契機に、矯正歯科治療をする成人の患者さんが大幅に増えました。 以前は、恐らく五%にも達しなかった成人の患者さんの比率が、八十年代には二十%、九十年代には三十パーセントに達し、地域によっては五十%を超えているという状況になってきています。日本でも、現在は、恐らく三十%を超えている事でしょう。 成人の矯正歯科治療が増えた理由として、成人の患者さんが増えた背景には、歯科知識の向上を土台にした健康や美への関心の高まりや、海外旅行やホームステイの経験を通して気付いた歯並びと口元に対する日本人の意識の遅れなど、いろいろな理由があります。その中でも患者さん側からすると、矯正装置が昔よりもずっと簡便なものになり、歯に接着するブラッケトもあまり目立たなくなって、審美性が増したことが大きいと思われます。矯正歯科医側の理由としては、むし歯や歯周病だけでなく、歯並びと咬み合わせを含めてトータルで「歯」を考える啓蒙活動の効果や、顎関節症などに対する認識の普及が挙げられるでしょう。