砂糖と虫歯

砂糖をもりもり食べるアイスランドは、いかにしてむし歯を減らしたのかについての論文があります。論文から直接引用すると、「最近における治療論の変化、フッ素入りハミガキ消費の増加、口腔内細菌の状態の変化、フッ素塗布剤やシーラントの使用、歯科医療関係人員増がむし歯の減少をもたらしたとみられる日本歯科医師会の三種の神器はどこにも見あたらないではないか。その反面、フッ素の有効性が浮かびあがってきます。文字どおり歯ぎれのよい結論を求めても、ないものねだりに終わるだろう。とにかく、日本そのものがフッ素利用の最後進国で、水道水フッ素化がゼロであるばかりか、小中学生フッ素洗口の普及率もわずか1.6パーセントだし、フッ素入りハミガキにしてもようやく7割程度だ。論文のなかでは、砂糖消費と関連ありなどと場違いの指摘をしてお茶をにごすしかなかったであろう。おかげで、日本歯科医師会の三種の神器は生きのび、問題の先送りというマイナスを生んだ。なにもアイスランドにまで目をこらすことはない。韓国を見ればよい。八一年に水道水フッ素化が始まり、996月現在、23都市の3344000人に実施されている。2000年までに80都市、やがて人口5万人以上の都市で完全実施、全人口の40パーセントまでもっていく予定である。郡部では小学校でのフッ素洗口が行われ、すでに全学童の約30パーセントが参加している。日本よりもずっと進んでいることがわかる。歴史は繰り返すといわれる。千数百年前の昔、日本は韓国経由で文物を取り入れた。いま、フッ素の利用も韓国から学ぶことになるのだろうか。それもいつのことやら、日本の歯科医や行政やマスコミはフッ素アレルギーにかかっていて、むし歯や歯周病の苦痛になんの策もとろうとしない。韓国では97年に世界歯科連盟の総会がソウルで聞かれ、金泳三大統領が上水道フッ素化のことで祝辞を述べた。